監査員の心得(中級編)

作業者目線の日誌

私がここで説明できうる監査とは、製品品質に関する監査です。
この記事は「監査の心得(初級偏)」の続きになります。
これまで私が経験してきた内容から、監査のコツについてお話します。

中級者の進め方とは

監査をうまく進めるためには、まず、どうやって本音のところを相手の口から説明させるかを、対応されるお相手の性格をみながら考え、引き出すためのアクションを取れるかが重要になってくると思っています。
有無を言わさず矢継ぎ早に定型的な質問攻撃を繰り出して、相手の落ち度を見つけ出す手法を取る監査員もいますが、そのやり方で分厚い報告書は書けるでしょう。また、指摘も何個か発見できるかもしれません。そして前記事冒頭に私が書いた「監査の目的」も達成されることになるのでしょう。

しかしながら、監査慣れしている製造現場に対しては通用しません。監査員へのお土産として最初から指摘してもらう餌を準備しておくぐらいのことをする現場も多々あるでしょう。

要は型通りの監査では、監査慣れした現場に行った場合通用しないのです。劇場型の得られるものが少ない監査になってしまいます。

自己認識の確認とそれに対する感謝の気持ち

「本音」とは困っていることや、ばれたらまずいことです。そして自分たちが、そこは弱くて他者には言いたくないと自己認識している部分になります。
そこを聞き出すには、最初から準備されていた説明を相手方に話させているうちに、最初から話題にあげようとしない、故意にさけているような事項は何なのか?を探ってみましょう。

言いたくないことは、今回の監査で絶対に指摘事項にされたくない!! ところなのだから、隠している内容がわかれば、本質のところは指摘しない、記録に残さない。という手法もあり、です。

これは相手との関係次第ですが、隠していることの重大性と、その問題の解決の為のヒントをこちらから一方的に説明するってところまで時間内にできれば、相手の顔も立てられますし、また、本音で話してくれたことへの感謝のお返し。ということができると思います。

重要なのは「実は、、、」「本当は〇〇したいんだが、、、」「・・・・(そもそも言葉につまる)」なんてところを話題にあげさせられるかです。そこまでできれば、(中級編)はクリアだと思います。

のび太
のび太

自己認識の確認 → 感謝でお返し → 関係強化                    この循環がいい両者にとってコミュニケーションになりますよね。

まとめ

「指摘の件数をたくさん稼ぐ」ことが監査の目的ではありません。監査中級者を目指す場合は、対象とした監査場所をより良くするために監査をするべきで、これこそが将来的に、双方の利益になるはずなのです。

非監査側の担当者によっては、「弱いことを承知しているのだが、金銭面、人間関係、圧力等々でなかなか良い方向に進められない」と悩んでいる方もいらっしゃいます。是非、監査が改善を促す機会となることを第一優先に考えてみましょう。

重要なことが最後になりますが、「改善の為のヒントが時間内に出せるか?」

ここがあなたの経験値と腕の見せ所になります。がんばってみてください。

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