現場での改善
改善、効率化、コスト削減と製造に関わる方々は耳が痛くなるほど言われていることでしょう。
ご自分が担当されている作業を色々な角度から作業を見直し、何とか改善案を絞り出していることを想像しますが、品管担当者としては、「改善を実行する前には声をかけて欲しかった~」ということが多々あります。
せっかくの改善が大変なことに!
現場目線で見つけられる改善案は、さすがというアイデアもとても豊富ですが、ひょんなことから思いもよらないところと繋がっていてトラブルとなることがあります。
特に製品化までの工程が長い場合ほど、中間製品の受け渡しが多いほど問題が起きるリスクが増えます。
その問題とは改善を実行したその現場でなはく、ちょっと離れた上流や下流で発生します。ここで上流・下流という言葉を使ったのは、サプライチェーンの考え方に似てるからです。
改善のフォローが重要です!!
品管担当者は(というより品証の考え方)、現場で4Mの変更がかかる場合は上流・下流についても意識して、改善実行と同時にそちらで問題が起きないようフォローをしてあげるようにしましょう。
いや逆に問題どころか、経験上、その改善が上流・下流でとてつもないコストメリットが出ていることさえあったりします。
現場の改善者は、そんな事実まで知る由もないので、しっかり情報展開してあげて、さらに現場との信頼関係を構築するチャンスにつなげましょう。
現場の作業者は自らの仕事に一途です。言い方を変えれば、そとの世界に目が向けられていません。いっぽう品管という部署には色んな情報が入ってくるはずです。その情報で現場による小さな改善リスクから会社を守り/より大きな手柄は現場に取らせるようになれば立派な品管作業者になってゆけると思います。
深掘りキーワード
- サプライチェーン
サプライチェーンとは、製品の原材料・部品の調達から販売に至るまでの一連の流れを指す用語です。
サプライチェーンの概念で特徴的な点として、自社だけでなく、他社(協力会社など)をまたいでモノの流れを捉えることが挙げられます。たとえば自社がメーカーである場合、部品メーカーや材料メーカーなどから製品の製造に利用する部品および原材料を仕入れて製造します。また販売においては、配送業者や卸業者、そして小売業者が関係するでしょう。このように、サプライチェーンでは自社の業務だけでなく、モノが製造されて販売されるまでのフロー全体を捉えます。
サプライチェーンとは?意味・定義 | ITトレンド用語 | NTTコミュニケーションズ
・4Mの変更
4M変更は、製品の品質を管理するために、製造に関わる変更点を洗い出し、把握する手法のひとつで、
- Man(人):現場で製品の生産に関わる作業員
- Machine(機械):製品の生産に関わる機械などの設備
- Method(方法): 製品を生産するために採用されている方法
- Material(材料):製品に使用される材料・加工品
の4つの要素[2]の変更を管理することで、製品の不具合を予防し、市場への不具合品流出を防ぐ効果的な管理手法である。
また、これにMeasurement(測定)が加わり、5Mとして生産管理する方法も存在する。
4M変更 – Wikipedia
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トヨタ流は実際には本でしか読んだことがなく、しっかり誰かから教わった経験は残念ながらございません。。。
4M・5M+1Eなどの考え方は古くからあり、問題解決のためにとても便利なツールなのに、世界的な認証規格や公定書からは一線を画していましたが、ISOがようやく取り入れ国際的に定着しそうになってはきました。
下段の本はGMPのまさにわたしが習ってきた本です。「変更時に何をすべきか?」この本にも出てきます。医薬品業界にかかわらず、食品業界の品管/品証の方も押さえておきたい一冊です。
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